「冬でも暖かい家」を実現するためのポイント
近年の気候変動により、日本の「四季」から春と秋が消えつつある…という話題を聞いたことのある方もいるのではないでしょうか。たしかに今年は、10月に入っても暖かい日が続いたかと思えば突然冷え込む日が増え、秋は一瞬で過ぎていった印象です。
本格的な冬へ向けてますます冷え込む時期を前に、快適に過ごすための寒さ対策をしたいところです。
そこで今回は、「冬でも暖かい家」を実現するためのポイントをご紹介します。これから家づくりをする方は、毎年やってくる寒い冬を快適に過ごすためにぜひ参考にしてください。
1.冬、家の中が寒い理由
気温の低い冬が寒いのは当たり前ですが、家に帰っても「寒い」と感じてほっとできなかったり、すぐに上着が脱げなかったりするのはストレスがたまりますよね。また、同じくらいの広さなのによそのお宅のほうが暖かいと感じたことがある方や、暖房器具をフル稼働させることで光熱費がかさんでしまうという悩みを持つ方もいるのではないでしょうか。
まずは「寒い家」の2大特徴を知りましょう。
断熱性が低い
住宅においての断熱とは、屋外と室内の熱の移動をできるだけ少なくすることを意味します。断熱性は、壁や床に断熱材を入れる、窓を二重にするなどの方法であげることが可能です。つまり、こういった建築上の工夫が施されていない家が断熱性の低い家であり、家の中をいくら暖めても屋外へ熱が伝わって逃げてしまうため「寒い家」になってしまうのです。
家の断熱性能は見た目では判断がつきにくいため、性能を示す指標として「断熱等性能等級」があります。等級は1から7の数値で表され、数字が低いほど断熱性能が低い家となります。尚、2025年度以降は全ての新築住宅に等級4以上が義務化され、2030年にはさらに省エネ基準の水準が引き上げられて等級5以上が義務化される予定です。
気密性が低い
住宅においての気密性とは、住宅の隙間をできる限り減らして屋内の空気を屋外と分断する性能のことを指します。断熱性と同じく工事の段階で特別な施工をおこなう必要があり、窓の取り付け方に注意を払う、壁・床・屋根などの接続部分をシーリング材で丁寧に埋めるといった作業が必要です。低気密の家にはこの工程が施されていない可能性があり、屋外の冷たい空気が家の中へ入りこんでしまうため「寒い家」になってしまうのです。
気密性能は「C値」という数値で表され、これは家の大きさ(面積)に対してどの程度の隙間が存在するのかを表した数値です。「気密性に配慮していない一般的な住宅」のC値は10㎠/㎡程度であるのに対し、「高気密住宅」のC値は1.0㎠/㎡未満であることが目安とされています。
ちなみに、冬寒い家にはもうひとつ「夏は暑い」という特徴があります。これも断熱性能や気密性能が整っていないことから発生する悩みで、外壁からの熱伝導や、隙間からの熱気の侵入によって家の中が暑くなってしまうのです。
2.「寒い家」にはリスクがいっぱい
家の中が寒いと、快適に過ごせないだけでなく健康面でのリスクや経済的な負担も高まってしまいます。「寒い家」のおもなリスクは次のとおりです。
ヒートショックのリスクが高まる
ヒートショックとは、暖かい部屋から寒い場所へ移動した際など急激な温度変化によって血圧が変動し、身体がダメージを受けること。心臓や血管に負担がかかり、心筋梗塞や脳卒中など命に関わる病気を引き起こす恐れがあります
ヒートショックは浴室で発生することが多く、家庭内のヒートショックによる死亡者は交通事故の死亡者の倍を上回るというデータもあります
※出典:厚生労働省「人口動態調査」から第9表「交通事故以外の不慮の事故(WOO‐X59)による死亡数、年齢(特定階級)・外因(三桁基本分類)・発生場所別」
ヒートショックの最大の要因は、住宅内の激しい温度差。冬の寒い時期に多発します。
温度差を少なくするためには、高気密・高断熱に対応した住宅会社で家づくりを始めることが大切です。
※出典:東京消防庁「救急搬送データからみる高齢者の事故」https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/nichijo/kkhansoudeta.html
棟匠では高気密・高断熱に対応しているだけではなく、全棟に全館空調を備えているため、脱衣所や浴室、トイレや廊下も居室とほぼ同じ温熱環境が整っておりヒートショックのリスクを軽減できます
健康寿命が縮まるリスクも
健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる」期間のこと。
WHO(世界保健機構)は冬の室内温度を18℃以上にするようにと強く勧告しており、高齢者や子ども、慢性疾患を持つ方には、それ以上に部屋を暖めることが推奨されています
家の中が寒いと、血圧の上昇(高血圧)、筋力や心身機能の低下、ヒートショックなど浴槽内の事故、過活動膀胱(頻尿)といった症状が起こるリスクが高まり、健康寿命をおびやかす原因となります
光熱費の負担が増える
「寒い家」は断熱性や気密性が低いことから冷暖房の利きが悪く、結果として光熱費が高くついてしまう傾向があります
これは、冷やした空気や暖めた空気が外へ逃げてしまうことなどが原因で、「エアコンだけでは暖まりきらないため石油ストーブや電気ストーブなどを併用する」「エアコンの利きが悪いので温度設定を極端に高め・低めにすることで電気使用料が高くなってしまう」などのケースがあります
3.「暖かい家」で暮らす5つのメリット
「寒い家」にリスクがある一方で、「暖かい家」にはたくさんのメリットがあります。快適に過ごせる温熱環境をはじめ、代表的な5つのメリットをご紹介します。
年じゅう快適な生活を実現
一年を通して温度差が少なく、夏は涼しく冬は暖かい温熱環境のなかで快適かつ健やかに過ごすことができます
光熱費が抑えられる
冬の暖房は一年で最も光熱費がかかるため、暖かい住宅に暮らせば暖房にかかる光熱費をぐんと節約することができます
ヒートショックを防ぐ
冬場に急増するヒートショックは、前項でも紹介したとおり急激な気温の変化によって血圧が上下し、心臓や血管に問題が発生する疾患
家じゅうすべての空間の温度が一定であれば、ヒートショック発生のリスクを避けることができます
結露を防げる
家を腐らせてしまう最大の要因と言われている「結露」は、暖かい空気が冷やされることで発生するため、家の中で低温部分をつくらないことが大切
気密性と断熱性が高い家は低温部分を少なくできるため、結露防止効果も得ることができます
防音効果が高い
気密性と断熱性が高い住宅は、高い遮音性を併せ持つという特徴もあります。これは、隙間の少ない空間や、断熱材の層を持つ壁などが、音を遮る効果を発揮するためです
遮音性が高いと、車の音や雨風の音など外部の騒音をカットすることができ、家の中が自然と静かな環境になります
4.一方でこんなデメリットや注意点も
気密性と断熱性の高い「暖かい家」には多くのメリットがありますが、次のようなデメリットもあるため、施工時の注意点をしっかりと把握しておきましょう。
匂いや熱気がこもりやすい
高い気密性を持つ空間は、住宅内の匂いや熱気がこもりやすいという一面もあります
解決POINT
→適切な換気システムの導入で、空気を循環させればOK!
壁内結露の恐れも
高気密高断熱の家は窓の結露が起こりにくいものの、壁の内側で結露が起きてしまうケースが。これは気密性の不足により水蒸気を含む空気が壁の内部に侵入し、断熱材がその湿気を吸収することが要因で起こります。見えない場所の結露は発見が遅れやすいので要注意です
解決POINT
→高い気密性を保持できる施工技術を持つ工務店やハウスメーカーを選ぼう
コストがかかる
断熱性や気密性を高めるためには特別な工事や部材が必要となるため、施工が施されていない住宅に比べるとどうしても初期費用にコストがかかってしまいます
解決POINT
→初期費用よりも、住んでからの快適さや省エネ性能による光熱費の削減効果のほうが大切!
数十年暮らす未来を想像して総合的に考えると◎
5.棟匠の建てる「暖かい家」の施工実例
実際に棟匠で建てた「暖かい家」の実例をご紹介します。ご家族の声からも、暖かい家で過ごす快適さを実感されている様子が伝わってきます。
夫婦ふたりのくつろぎの平屋|茨城県常陸太田市 K様邸
<お客様の声>
「『暑い』『寒い』といった温度差をほとんど感じることはありません」
「1年を通してとても快適に暮らしています」 「ヒートショックの心配がないので安心して暮らせます」
詳しい実例はこちらからご覧いただけます。
自然素材のやさしさと開放感に癒される平屋|茨城県東茨城郡茨城町 H様邸
<お客様の声>
「気密性が高く静かで、全館空調でいつも室温がちょうどいいです」
「比較的外出するのが好きでしたが、家が心地よすぎて外に出るより家の中にいたいと思うことが増えました」
詳しい実例はこちらからご覧いただけます。
標準仕様でZEH水準をクリアする「高気密・高断熱」の棟匠の家なら冬でもあったか!
夏は涼しく冬暖かい「高気密・高断熱」の家を実現するためには、断熱、遮熱、防湿、通気、換気などさまざまな機能が欠かせません。そして、それぞれの工法や建材が最大限にその性能を発揮できるよう確かな施工を行うことが重要です。
独自の外張り断熱工法と全館空調の設備を標準採用した「健康住宅」だけをつくり続けてきた棟匠の家は、まさに「冬でも暖かい家」です。
・・・棟匠からのお知らせ・・・
全館空調 体感フェア 開催決定!
2024/11/30(土)~「全館空調体感フェア」
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